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zoom RSS なぜ米国債は格付けが下がっても買われているか

<<   作成日時 : 2012/09/12 08:00   >>

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今回は、米国債について、いただいた質問をもとにお話ししたいと思います。

<Q>
格付けが下がっているのに、なぜ米国債は買われているのでしょうか?


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<A>
端的に言えば、安全資産として米国債は買われています。また、流動性を考えると、他国の債券に比べ、米国債の市場規模は大きい点も有利に働いています。格付けが下がったといっても、すべての格付け機関において格下げされたわけではありません。結局、欧州債務危機の影響に伴い、今後も米国債が買われる構図は続くものと想定されます。
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米国債の格付けは、S&Pにより2011年8月5日にトリプルAからダブルA+に格下げがなされています。通常であれば、格付けが引き下げられれば、その国や企業の債券は売られることになるわけですが、米国債に関しては様相が異なります。海外部門や米国内の年金を筆頭に、米国債は今も買われ続けています。なぜでしょうか。



まず、すべての主要格付け機関で、米国債の格下げがあったわけではない点を指摘しておきましょう。格付け評価の仕方は当然格付け機関により異なります。したがって、一社が格下げしたからといって、必ずしもそれだけで資金が移動するわけではないといえます。

また、結局のところ、米国債の市場規模は非常に大きく、安全性が高い点が買われる理由だと思います。欧州債務危機の影響を受けにくい立場にあることもメリットとしていえるでしょう。以前は、米国の金融危機以前はMBS(住宅ローン担保証券)なども買われていたわけですが、現在では市場環境の悪化に伴い、そうした資金も米国債に流れる構図となっています。

その他、欧州先進国の国債の格下げも一部で見られている点、新興国の国債は先進国と比べるとリスクは高くなり、市場規模も劣る点などをかんがみると、安全資産として米国債がゆるぎない立場にあることはお分かりになっていただけると思います。欧州債務危機がある程度静まるまでは、当面米国債が買われる構図は続くと想定できます。


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<<今日のマネーTIPS>>

<問題>
厚生労働省によると、2011年賃金構造基本統計調査では、全国の男性の平均賃金(平均42.3歳、勤続13.3年)は月額いくらだったでしょう?


<解答>
32万8,300円


2011年賃金構造基本統計調査において、全国の男性の平均賃金(平均42.3歳、勤続13.3年)は月額32万8,300円。1998年時点では月額33万6,400円でしたから、この10数年で賃金があがるどころか減少していることがわかります。あくまで全国平均ですが、ご自身の賃金と比較していかがでしょうか??



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